使い方(3ステップ)
- モードを選びます:固体から溶液を作る、ストック溶液から希釈する、または連続(系列)希釈。
- 溶質名とモル質量、目標濃度・体積、またはストック濃度や希釈倍率・本数を入力します。
- 計算すると必要な質量・体積と番号付きの手順が表示されます。そのまま URL をコピーして条件を共有できます。
デフォルトでは NaCl の例が入っているので、まずは教科書的な値で挙動を確認してから自分の条件に合わせて調整できます。
よく使う公式のおさらい
この電卓は、少数の濃度公式をもとに計算しています。式を確認しておくと、画面の数値とノートでの計算を結び付けやすくなります。
- モル濃度 C = n / V
- C は mol/L の濃度、n は mol の物質量、V は L の体積です。ここから、モル質量 M (g/mol) を使って「モル ↔ 質量 ↔ 体積」を行き来できます。
- 希釈 C₁V₁ = C₂V₂
- 単純な希釈では、希釈前後で溶質のモル数が等しいとみなします。C₁, V₁ はストック溶液の濃度と体積、C₂, V₂ は希釈後の濃度と最終体積です。
- パーセント濃度(% w/v, % w/w)
- % w/v は「100 mL の溶液中に含まれる溶質 g 数」、% w/w は「100 g の溶液中の溶質 g 数」を意味します(水溶液では 1 g/mL と近似して計算します)。
下の「計算の流れ」を読むとき、それぞれの行がどの式に対応しているかを意識してみてください。
練習問題
例1:固体 NaCl から 0.20 M 溶液を作る
0.20 M の NaCl 水溶液を 250 mL 作りたいとします。NaCl は M = 58.44 g/mol とします。C = n/V(C = 0.20 mol/L, V = 0.250 L)から n を求め、その後 m = n×M で質量 m を出します。電卓ではおよそ 2.9 g になるはずです。
例2:2.0 M ストックから 0.50 M を作る
2.0 M の HCl ストック溶液から、0.50 M の HCl を 100 mL 作りたいとします。C₁V₁ = C₂V₂(C₁ = 2.0, C₂ = 0.50, V₂ = 0.100 L)を使って V₁ を求めます。電卓では、ストック約 25 mL を量り取り、100 mL まで水で満たす操作になることが分かります。
結果
モード: 固体から溶液を作る
ここに出る数値は「何 g 秤量し、何 mL 量り取るか」を示します。下の「計算の流れ」で式の使い方も確認できます。
調製手順
- 計算するとここに調製手順が表示されます。
連続希釈の一覧表
計算の流れ
- 計算するとここに計算の流れが表示されます。
FAQ
このツールで作れる溶液レシピにはどんな種類がありますか?
典型的な 3 つの作業をカバーしています。(1)固体試薬から所望の濃度・体積の溶液を作る、(2)高濃度ストック溶液から C₁V₁ = C₂V₂ を使って所望の濃度に希釈する、(3)一定倍率と本数を指定して 10 倍系列や 2 倍系列などの連続(系列)希釈を作る、という 3 モードです。
安全確認や良い実験手順の代わりになりますか?
いいえ。ここで示すレシピは、理想的な濃度計算に基づく簡略モデルであり、主に水溶液・教育用途を想定しています。実際の実験では、必ず所属機関の安全ルールや手順書に従い、単位・有効数字・使用できるガラス器具などを確認したうえで体積や操作を調整してください。
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